【娘の病気について/第2章】
前回の投稿の続きになりますので、まずはこちらをお読みください。
次から次へと違う病気と闘う
当時の私と妻は、目の前で起きている娘の状況に、うまく整理がつかずに、心身ともに疲労困憊していましたが、休む間もなく、病院からの呼び出しは続きます。
次に説明を受けたのは、胎便関連性腸閉塞症というものでした。
これは、うまく排便できることができず、お腹がどんどん膨れて、腸が破裂する危険性があるというもので、非常に命の危険があるとのことでした。
いままでも、手術を行い、脳室内出血も何も手をつけられない状態でこの説明を受けた際には、夫婦ともに、頭が真っ白になりました。また、この説明をしてくださったお医者さんの目には涙も浮かんでおり、いまの状況がかなり悪いことを察し、不安が高まります。
そして、胎便関連性腸閉塞症の説明とその対応については、2パターンあるうち、1つを両親で選んでくださいとのことでした。
1つ目は、本人の生命力を信じて、自然によくなることを信じて、経過措置をとる。
2つ目は、侵襲的な手術になるが、手術を行うが、成功確率はおおよそ50%程となり、失敗する可能性も非常に高い。
一度、夫婦で話し会う時間を頂きましたが、どの判断もその時の私たちにとって、意思決定することは難しいものはあり、妻もこの選択については決められないから、私に選んでほしいと言われました。
私が選択したのは、成功確率は決して高くはない、2つ目の手術を行うことでした。
娘の生命力の強さを再認識
数日後に手術を行いましたが、娘の生命力はとてつもなく強く、無事に手術も成功して、この後は劇的に状態がよくなりました。
(詳しいことはよくわかりませんが、お腹にあるガス?空気?がうまく抜けてくれたとのことでした。)
心身ともに疲労困憊でしたが、娘の頑張りを間近で見ることができて、疲れなんて吹っ飛ぶほど嬉しかったことを思い出します。
極低出生体重児による、動脈管開存症や細菌感染による胎便関連性腸閉塞症で母乳すら飲めていない状況が続いていたので、少しは状態が良くなってくれることを祈るばかりでした。ただ、状態が良くはなりましたが、次なる試練が娘をまた襲います。
未熟児網膜剥離によるレーザー治療
未熟児網膜症の重症化した状態であり、網膜の血管が異常に増殖し、その組織が網膜を引っ張ることで、網膜が眼球の壁から剥がれてしまう病気を患ってしまいます。
早期治療を行わないと、著しい視力の低下や、失明まであり得るとことですので、すぐに治療を実施します。
網膜の異常な成長を抑制するために、レーザー治療を開始しました。
レーザー治療を行うと、当たり前なのですが、目の周囲は真っ赤に腫れあがり、見るのも痛々しいものでした。
複数回のレーザー治療を行ったのち、失明には至らず、無事に回復をしていきました。
ただ、現在もなお、定期的な診断のために通院をしておりますが、発語もできず意思疎通が困難なために、具体的にどこまで見えているかは分かりませんが、矯正用の眼鏡を着用し、経過をみています。
ただ、この治療のあとに、半永久的に付き合わなければいけない病気が待っています…
脳室内出血による水頭症の発症
出産時の細菌感染の影響で、脳室内出血が起きておりましたが、やっとこの治療に進むことができるとのことで、詳しい説明を聞きました。
脳室内出血のステージは治療したことで、下がることはなく、ステージ4にならないように治療をしていくことになるとのことでした。
脳室内出血による出血時のカスのようなものが、詰まって、脳内にある髄液が体の中に巡っていかない状況だったため、水頭症(脳脊髄液の循環や吸収の異常により脳室に脳脊髄液が過剰に貯まり、脳を圧迫して症状を引き起こす疾患)を発症しているとのこと。
まずはこの髄液を脳内から出すために、シャント手術(過剰に溜まった脳脊髄液(髄液)を体内の別の場所へ流すカテーテル(チューブ)を埋め込み、脳への圧迫を取り除く手術)を行う必要があるとのことでした。
何度も続く侵襲的な治療でしたが、2度の手術を無事に成功することができ、またしても、娘の生命力の強さが光りました。
この長く険しい治療を超えて、7か月の長い入院期間が終了して、自宅に帰れることになりました。
ただ、この先もまたしても問題が起こることになりますが、この続きは、次の投稿でお話しをさせて頂きます。
ぜひ次回も読んでください!

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